天下一品が閉店ラッシュってホント?ファンの悲鳴と深刻な背景を徹底解説!

天下一品が閉店ラッシュってホント?ファンの悲鳴と深刻な背景を徹底解説! グルメ

2025年5月、SNSで「天下一品」の閉店ラッシュが大きな話題となっています。

「#天一閉店」「#天一ロス」といったハッシュタグと共に、多くのファンから悲しみの声が上がっています。

学生時代の思い出の味、深夜に助けられた一杯として愛されてきた天下一品に、一体何が起きているのでしょうか?この記事では、閉店が相次ぐ理由や背景、そして今後の展望について、詳しく掘り下げていきます。

天下一品に「閉店ラッシュ」の衝撃…SNSでのファンの声

「こってりラーメン」で一世を風靡し、熱狂的なファンを持つラーメンチェーン「天下一品」。

しかし、2025年に入り、特に首都圏の店舗を中心に閉店が相次いでいるというニュースがSNSを駆け巡りました。

X(旧Twitter)では、「天下一品 閉店」に関する投稿が230万インプレッションを超えるなど(記事執筆時点)、その衝撃の大きさがうかがえます。

「学生時代の思い出が…」「あの味がなくなるなんて信じられない」「これからどこでこってりを食べればいいんだ」といった悲痛な叫びや、閉店を惜しむ声が後を絶ちません。

2020年1月には全国234店舗を展開していましたが、2025年5月14日現在では209店舗と、その数は徐々に減少傾向にあります。一体、天下一品に何が起きているのでしょうか?

なぜ?天下一品が閉店ラッシュに追い込まれた5つの背景

天下一品の運営母体である天一食品商事を含むグループ5社の売上高は、2022年度95億8,900万円、2023年4月期で115億3700万円と回復基調にあり、致命的な経営不振というわけではなさそうです。

では、なぜ閉店が進んでいるのでしょうか?考えられる背景を整理してみました。

背景1:看板メニュー「こってりスープ」の高原価率と手間

天下一品の代名詞といえば、鶏ガラと野菜をじっくり煮込んで作られる濃厚な「こってりスープ」。

この「食べるスープ」とも評される独特の味わいは、多くのファンを虜にしてきました。

しかし、このスープは仕込みに多大な手間と時間がかかる上、原価率が非常に高いという問題を抱えています。

熱烈なファンがいるからこそ、簡単にレシピや原材料を変更したり、コストダウンのために味を薄めたりすることはできません。

このこだわりが、結果として経営を圧迫する一因となっている可能性があります。

背景2:都心一等地の「高額な家賃」という重荷

天下一品は、渋谷や新宿といった首都圏の巨大ターミナル駅周辺など、一等地に多くの店舗を構えることで、「地方発チェーン」のイメージを払拭し、ブランドを確立してきました。

しかし、こうした好立地の店舗は家賃が非常に高額です。

売上が少しでも鈍化すれば、すぐに赤字に転落するリスクを抱えています。

特にコロナ禍以降、オフィス街の人流が完全には戻らない地域や、観光客に依存していたエリアでは、立地の良さが逆に経営の足かせとなるケースも出てきているようです。

背景3:時代遅れ?「現金決済主義」が招く客離れ

キャッシュレス決済が急速に普及する現代において、天下一品は依然として現金決済のみという店舗が多い点が指摘されています。

「タッチパネル注文は導入されたのに、支払いは現金のみだった」という利用者の声も聞かれます。

各種キャッシュレス決済には手数料が発生するため導入に踏み切れないのかもしれませんが、「キャッシュレスじゃないと店に入らない」という消費者も増えています。

特に若年層や訪日外国人観光客にとっては利便性が低く、こうした層の需要を取りこぼしている可能性があります。

背景4:原材料費・人件費高騰と「1000円の壁」問題

近年続く物価高、そして人手不足に伴う人件費の上昇は、飲食業界全体を直撃しています。

天下一品も例外ではなく、これらのコスト増はメニュー価格に転嫁せざるを得ません。

主力商品である「こってり 並」は940円(2025年5月時点)。ラーメン業界で囁かれる「1000円の壁」までにはまだ余裕があるものの、以前からの利用者からは「高くなった」との声が少なくありません。

味が濃いためライスやトッピングを一緒に頼む人も多く、そうなると会計はあっさり1000円を超えてしまいます。

この価格設定が、一部の客離れを引き起こしている可能性も否定できません。

背景5:フランチャイズ運営の課題と「味のばらつき」疑惑?

閉店が相次ぐ背景には、フランチャイズ運営の課題も隠れているようです。

2024年6月末に閉店した都内6店舗、そして2025年6月末に閉店予定の首都圏10店舗の多くは、特定のフランチャイジー(加盟店運営会社)が運営していた店舗であると報じられています。

これは、天下一品本体の経営不振というよりは、そのフランチャイジーの経営判断や契約上の都合が大きい可能性を示唆しています。

また、以前からSNSなどでは「店舗によって味が違う」「麺が変わった気がする」といった声も散見されます。

フランチャイズ店舗では、本部から供給される濃縮スープを店舗で希釈して使用することが一般的ですが、その際の調理工程のわずかな違いが味のブレに繋がることも考えられます。

こうした「味のばらつき」が、リピーター離れの一因になっているかもしれません。

コロナ禍の影響も深刻…飲食業界全体の苦境

新型コロナウイルスのパンデミックも、天下一品の店舗展開に影を落としています。

飲食業界全体が大きな経済的打撃を受けましたが、特に深夜営業に強みを持っていた都心部の店舗は、外出自粛や営業時間短縮要請によって売上が大幅に減少しました。

内閣府のデータによると、飲食業を含む企業の倒産件数はコロナ禍以降も高止まりしており、厳しい経営環境が続いています。

2023年度には、全国のラーメン店で負債額1,000万円以上の倒産が45件、休廃業・解散が29件と、過去15年で最多を記録。

コロナ融資の返済開始時期と重なり、資金繰りが悪化する店舗も増えているのが現状です。

「飲んだ後のシメの一杯」という文化も、夜間の外食控えと共に薄れつつあり、客足が戻らないエリアでは閉店もやむを得ない状況なのかもしれません。

【2024年・2025年】閉店が確認された天下一品の店舗一覧(首都圏中心)

実際にどの店舗が閉店しているのか、気になる方も多いでしょう。

報道やSNSで確認されている主な閉店店舗(予定含む)をまとめました。

2024年6月30日閉店(主に同一フランチャイジー運営):

  • 池袋東口店(東京都豊島区)
  • 歌舞伎町店(新宿区)
  • 恵比寿店(渋谷区)
  • 五反田店(品川区)
  • 八幡山店(杉並区)
  • 多摩ニュータウン店(八王子市)

2025年6月30日閉店予定(主に同一フランチャイジー運営):

  • 新宿西口店(東京都新宿区)
  • 池袋西口店(東京都豊島区)
  • 渋谷店(東京都渋谷区)
  • 目黒店(東京都目黒区)
  • 田町店(東京都港区)
  • 蒲田店(東京都大田区)
  • 吉祥寺店(東京都武蔵野市)
  • 川崎店(神奈川県川崎市)
  • 大船店(神奈川県鎌倉市)
  • 大宮東口店(埼玉県さいたま市)

これ以外にも、全国各地で閉店する店舗が出ています。

お近くの店舗の状況は、公式サイトなどで確認することをおすすめします。

つけ麺ブームが追い打ち?ラーメン業界の厳しい現実

興味深い現象として、閉店した天下一品の跡地に、つけ麺チェーン「三田製麺所」が出店するケースが相次いでいます。

これは、両チェーンを運営するフランチャイジーが同じ会社(株式会社エムピーキッチン)であるためと見られています。

この「ラーメン店からつけ麺店への転換」は、現代のラーメン業界のトレンドを象徴しているかもしれません。

つけ麺は、ラーメンに比べて一般的にスープの量が少なく済むため原価を抑えやすく、麺も伸びにくいため扱いが容易です。

調理工程の簡略化や回転率の高さなど、経営効率の面でメリットが多いとされています。

都心部では、つけ麺を提供するラーメン店が増え、行列ができる光景も珍しくありません。

「大盛り無料」を打ち出せるつけ麺は、コストパフォーマンスを重視する消費者にとって魅力的に映るのでしょう。

天下一品のような濃厚スープのラーメンも根強い人気がありますが、より手軽に満足感を得られる業態へとシフトする動きがあるのかもしれません。

また、現在のラーメン界では「家系」「二郎系」「ちゃん系」といった、比較的塩味が強くパンチのあるラーメンや、サイドメニューが充実し居酒屋利用もできる「餃子の王将」「日高屋」のようなチェーンが大きなシェアを占めています。

消費者のニーズが多様化し、手軽さやコスパがより一層求められる時代になっていると言えるでしょう。

閉店しても人気は衰えず!天下一品が愛され続ける理由

閉店のニュースが相次ぐ一方で、天下一品のブランド力とファンの熱量は依然として高いものがあります。

「天一ロス」という言葉が生まれるほど、多くの人々に愛され続けているのはなぜでしょうか?

唯一無二の「こってりスープ」という絶対的な魅力

やはり天下一品の最大の魅力は、他では決して味わえない「こってりスープ」です。

創業者の木村勉氏が約4年の歳月をかけて完成させたこのスープは、「飲む」というより「食べる」感覚に近いと評され、一度食べたら忘れられない中毒性があります。

鶏ガラと野菜の旨味が凝縮された濃厚な味わいは、まさに唯一無二です。

このスープに絡むように設計された特製多加水麺も、モチモチとした食感でスープとの相性抜群。

この組み合わせが生み出すハーモニーが、多くの固定ファンを掴んで離さないのです。

ファンを大切にする姿勢と「天一の日」

天下一品は、ファンを大切にする姿勢も魅力の一つです。毎年10月1日を「天一の日」と定め、ラーメン無料券を配布するキャンペーンなどを実施しており、ファンにとっては恒例のお祭りとなっています。

こうした取り組みが、ブランドへの愛着を深めていると言えるでしょう。

濃い味やドロ系ラーメンが好きな方、白ご飯と一緒にラーメンを楽しみたい方、そして「定番の味」よりも「クセのある味」を求める方にとって、天下一品はかけがえのない存在です。

これは「一時撤退」?天下一品の次の一手に注目!

かつては「天一芸人」が登場するなど、テレビでも頻繁に取り上げられ、「ラーメン界の異端児」としてその名を轟かせた天下一品。

その個性的な味わいは、今も多くの人々の記憶に鮮明に残っています。

食の多様化、健康志向の高まり、そして絶え間ないコストとの戦い。

どんなに強いブランド力や個性があっても、時代の変化とともに経営戦略の見直しを迫られるのは、飲食店経営の常です。

しかし、記事で触れられているように、天下一品には全国に熱狂的なファンがおり、その唯一無二の味はそう簡単には色褪せません。

今回の閉店ラッシュは、苦渋の決断であると同時に、次の戦略を練るための「一時撤退」である可能性も考えられます。

天下一品がこの先生きのこるために、どのような新しい一手でファンを驚かせ、そして再びラーメン業界を席巻するのか。その動向から目が離せません。

まとめ:天下一品の未来とファンができること

天下一品の閉店ラッシュは、高原価・高家賃、現金決済主義、物価高騰、コロナ禍、そしてフランチャイズ運営の課題など、複数の要因が複雑に絡み合って起きていると考えられます。

多くのファンにとって、「天下一品」は単なるラーメン店ではなく、思い出や特別な体験と結びついた存在です。

閉店のニュースは悲しいですが、まだ営業を続けている店舗も全国にはたくさんあります。

もしあなたの近くに天下一品があるなら、足を運んでその唯一無二の味を堪能し、応援の気持ちを伝えることが、ささやかながらも力になるかもしれません。

今後の天下一品の巻き返しに期待しつつ、引き続きその動向を見守っていきましょう。

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