元女子アナウンサーでYouTuberとして活躍する青木歌音さんが、2025年5月13日、所属事務所「石井光三オフィス」との契約を解除されたことを自身のYouTubeチャンネルで報告しました。
青木さんは、過去に受けた性被害を告白したことが契約解除の一因であると示唆しており、多くのファンや視聴者から心配や疑問の声が上がっています。
一体なぜ、青木歌音さんは事務所との契約解除に至ったのでしょうか?その背景や理由、そして今後の活動について、詳しく見ていきましょう。
青木歌音さんとはどんな人?異色の経歴を持つYouTuber
まず、青木歌音さんについて簡単にご紹介します。
青木さんは1992年生まれの32歳(2025年5月現在)。
先天性の染色体異常による「性分化疾患(DSD)」を公表しており、22歳で性別適合手術を受け、戸籍上の性別も女性に変更しています。
彼女の経歴は非常にユニークで、実は甲子園出場34度を誇る高知高校野球部の元部員(投手)という一面も持っています。
最近では、2025年5月5日のヤクルト-広島戦で始球式に登板し、見事なストライク投球を披露して話題となりました。
過去にはBSスカパー!の番組内企画「非公認女子アナウンス部」に「女子アナ研修生」として出演していたことから「元女子アナ」を自称。
現在はYouTuberとして、「元男の子YouTuber」を名乗り、自身の経験や考えを発信し、チャンネル登録者数は60万人を超える人気を博しています。
衝撃の性被害告白…一体何があったのか?
今回の契約解除の背景を理解する上で欠かせないのが、青木さんが2025年1月に行った性被害の告白です。
青木さんは自身のX(旧ツイッター)やYouTubeチャンネルで、過去に「女子アナ研修生」として活動していた際、フジテレビの番組制作を掛け持ちしていたとされる「お偉いさん」から、車内でキスを強要されたり体を触られたりするなどの性被害を受けたと告発しました。
断るとキレられ、精神的に追い詰められて薬を服用していたとも語っています。
この告発は大きな反響を呼びましたが、同時に所属事務所との間に溝を生むきっかけとなったようです。
事務所との食い違い…契約解除に至った「本当の理由」とは?
青木歌音さんと所属事務所「石井光三オフィス」の間で、契約解除の理由について大きな食い違いが生じていたことが、事態を複雑にしています。
青木さんの主張:性被害告発が「クビ」の原因?
青木さんのYouTube動画(2025年5月13日公開、3月14日撮影)によると、性被害告発のツイート後、事務所の社長とマネージャーから呼び出され、「ああいうツイートをされると困る」「テレビで仕事をしている方がメインなので、青木さんの発言が事務所の総意となってしまう」「面倒見れないので、おそらく契約解除になる」と、事実上の「クビ」宣告を受けたと主張しています。
青木さんは、「悪いことしてるわけではない」「事務所って守る気ないんだ」「(事務所は)テレビ側なんだな」と感じ、事務所の対応に不信感を抱いたため、告発動画の公開に踏み切ったと説明しています。
事務所側の対応とその変化:当初は「契約解除は考えていない」
青木さんの告発動画が公開されると、視聴者からは事務所の対応を疑問視する声が多く上がりました。
すると、事務所側は態度を一転させたと青木さんは語ります。マネージャーから「改めて話したい」という連絡があり、「今回の件を理由にしての契約解除ということは考えてませんしありません」と伝えられたとのことです。
しかし、青木さんは事務所の「手のひら返し」と感じ、契約解除を希望する旨を伝えます。
その後、事務所は週刊誌の取材に対し、「解雇する方向だというのは事実ではありません」「私たちも動画を見て驚いています」などと回答。
これに対し青木さんは、所属前の面談で既に性被害の件は話しており、事務所の回答は「嘘」だと反論しています。
食い違う両者の言い分:契約解除は「事務所から」か「青木さんから」か?
最終的に、事務所は「青木さんからの契約解除をして欲しいという申し入れを受け検討しております」という形を取り、青木さん曰く「無事、クビにして頂くことができました」という結果に至りました。
青木さんは、事務所が世間の反応を見て「不当解雇」と見られることを恐れ、青木さん側からの申し出という形にしようとしたのではないかと推測しています。
彼女は「事務所の見え方を守るために事実をねじまげ保身に走るのはやめましょう」と事務所の対応を批判しています。
なぜ事務所はこのような対応をしたのか?考えられる背景とは
所属タレントの性被害告発というデリケートな問題に対し、なぜ事務所はこのような対応を取ったのでしょうか。考えられる背景をいくつか考察してみましょう。
1. テレビ業界との関係性を重視?
青木さんが指摘するように、芸能事務所にとってテレビ局は重要な仕事相手です。
事務所が「フジテレビ」という具体的な名前が出た告発に対し、テレビ局側との関係悪化を恐れ、事態の鎮静化を図ろうとした可能性は否定できません。
他の所属タレントへの影響を考慮したという事務所側の言い分も、この文脈で理解できるかもしれません。
2. YouTuberとしての活動スタイルとの衝突?
青木さんはYouTuberとして、自身の考えや経験をストレートに発信するスタイルで人気を得ています。
一方で、芸能事務所はタレントのイメージ管理やメディアコントロールを行うのが一般的です。
今回の告発のような事務所の意向に沿わない可能性のある発信は、管理が難しいと判断されたのかもしれません。
読者コメントにも「事務所に所属するタイプの人ではないと思う」といった意見が見られました。
3. 「告発」という行為のリスクヘッジ?
性被害の告発は非常に勇気ある行動ですが、事務所にとっては告発内容の真偽を即座に100%把握することは困難です。
万が一、告発内容に事実誤認があった場合や、法的な争いに発展した場合のリスクを考慮し、タレントを守るというよりは、事務所自体を守る方向へ動いた可能性も考えられます。
読者コメントの中には、「事務所は捜査機関でもないし本当のことなんか知りようがないんだから無条件に寄り添ってくれるわけでもない」「面倒を見られる限界というものはある」といった、事務所側の立場を推察する声もありました。
フリーになった青木歌音さんの今後は?
「無事、クビにして頂くことができました。フリーになった青木歌音の応援を引き続きよろしくお願いします」と、前向きな言葉で契約解除を報告した青木歌音さん。皮肉にも、事務所との問題が表面化していた時期に決まったNPBプロ野球一軍戦での始球式を見事に成功させるなど、その活動は止まりません。
今後はフリーランスとして、より自由に自身のメッセージを発信していくものと思われます。YouTubeチャンネルでの活動はもちろん、持ち前の行動力と発信力で新たな分野に挑戦していく可能性もあるでしょう。
まとめ:契約解除の真相と今後の活動への注目
青木歌音さんの事務所契約解除は、性被害の告発という重いテーマと、芸能事務所のタレントマネジメントのあり方が複雑に絡み合った結果と言えそうです。
青木さんの主張と事務所側の対応には食い違いが見られ、真相の全てが明らかになったわけではありません。
しかし、青木さんが声を上げたことで、改めて芸能界における問題や、被害を告白することの難しさが浮き彫りになったと言えるでしょう。フリーランスとして新たなスタートを切った青木歌音さんの今後の活躍と発信に、引き続き注目が集まります。
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