2025年5月3日の朝、青森県の津軽地方にお住まいの方々から、「すごい地鳴りがした」「家がガタガタ揺れた」といった声がSNSに多数投稿され、大きな話題となりました。
午前9時15分すぎに発生したとされるこの現象は、弘前市、つがる市、五所川原市、青森市など広範囲で確認されたとのことです。
人気漫画「ふらいんぐうぃっち」の作者で弘前市在住の石塚千尋さんもX(旧ツイッター)で「さっき家がガタガタってすごい音がなったけど何だったんだ」と投稿されており、多くの人が突然の出来事に驚き、不安を感じたのではないでしょうか。
この記事では、現在わかっている情報、考えられる原因、そして私たちがこの出来事から何を学び、どう備えるべきかについて、寄せられた声も交えながら考えていきます。
気象台は「地震や火山活動ではない」と発表
まず気になるのは、これが大きな地震や火山の噴火の前触れではないか、ということですよね。
多くのコメントでも、過去の震災(東日本大震災や阪神・淡路大震災など)の前に地鳴りがあったという経験談が寄せられています。
「3.11の大震災の前に揺れは大したこと無いんだけど、地鳴りみたいな音から始まる地震を何度か経験して、変な地震だなぁと思っていた記憶があります。」
「阪神淡路が来る前に地鳴りがすごかったのよね。とにかく地震はどこにいたもいつ来るかわからない。」
こうした経験から、「地鳴り=地震の前兆?」と不安になるのは当然です。
しかし、今回の現象について青森地方気象台は、「地震や火山活動に関連した情報は入っていない」と発表しています。
十和田湖や八甲田、岩木山に関連した活動があれば観測網で検知されるはず、とのことです。
現時点では、気象庁が観測するような地震や火山活動が直接の原因ではない、というのが公式見解のようです。
考えられる原因は? 「ドゴーン!」という音の正体
では、一体何が原因だったのでしょうか?SNSやコメント欄では、様々な考察が飛び交っています。
1. 超音速航空機(ソニックブーム)説
ニュース記事でも触れられているのが、超音速航空機の影響です。
飛行機が音速を超えた際に発生する衝撃波(ソニックブーム)が、地上に大きな音として届くことがあります。
「地上では何の異常も認められておらず、それでも広範囲にそれだけの音が響いたのなら、空、それもソニックブームのような航空機が原因の可能性は高い気がします」
「確かにその時間帯、三沢基地よりB1Bランサー飛び立ちました。内蔵しびれるぐらいの轟音でしたよ」
「七戸辺りの空をB-1Bランサーが飛行してました。そのまま日本海方面へ飛んで超音速飛行を行ったりしたら衝撃波とかなのかも?」
当日の天候や飛行状況にもよりますが、三沢基地からの航空機の飛行と関連付ける声が複数あり、有力な可能性の一つとして考えられています。
特に「ドゴーン!」という鉄板を落としたような音、という証言は、衝撃波の特徴と合致する部分もあるかもしれません。
2. その他の自然現象説
地震や火山活動ではないとしても、何らかの自然現象である可能性も指摘されています。
「多くの人が感じている以上、何らかの自然現象なのだろう。大気圧や湿度によっても音の伝わりや振動は異なる」
「津軽平野に住んでいます。この地鳴りは昔からあるものです。…数年に一度の割合で起きる地鳴りです。」
大気の状況によって音が伝わりやすくなったり、局所的な気象現象、あるいはコメントにあるように、地域特有の(まだ解明されていない)現象である可能性もゼロではありません。
また、「空振(くうしん)」と呼ばれる、大気の振動が原因である可能性も考えられます。
3. 原因不明
現時点では、残念ながら「原因は分かっていない」というのが正直なところです。
目撃情報や様々な可能性が指摘されていますが、断定できる情報はありません。
気象台も観測していない以上、特定は難しいのかもしれません。
不安の声と「備え」の重要性
原因がはっきりしないだけに、「もしかしたら大きな災害の前触れなのでは?」という不安は残りますよね。
コメント欄にも、今回の現象をきっかけに、改めて防災意識を高める声が多く見られました。
「地鳴りって読んで字のごとくですから、やはり地震には十分気を付けた方が良いです。…防災グッズを揃えておくとかそういう何気ない準備は出来ますし、用意しておいて損はないですよ。」
「個人的に3.11の時に重宝したのは小銭です。自販機で飲み物買えます。」
「ペットボトルの水、今まで賞味期限が切れたら捨ててましたが、調べたところボトルを開けない限り10年でも大丈夫なことを知りました…水が一番必要だから」
「北海道沖地震が来ると言われてるので、その前兆かもしれません。いつ来てもいいように、準備だけはした方が良いです。」
今回の「謎の音」が直接的な災害の前兆であるかは分かりません。
しかし、日本は地震大国であり、いつどこで大きな災害が発生してもおかしくありません。
今回の出来事を「防災意識を見直すきっかけ」と捉え、以下の点を再確認してみてはいかがでしょうか。
- 防災グッズの確認:食料、水、簡易トイレ、常備薬、モバイルバッテリー、そしてコメントにもあった「小銭」など、中身は揃っていますか? 使用期限は切れていませんか?
- 避難場所・経路の確認:自宅や職場からの避難場所、そこまでの安全な経路を家族で共有していますか?
- 情報の入手方法:災害時に信頼できる情報(自治体の情報、気象庁の情報など)をどうやって得るか確認していますか?
- 安否確認方法:家族や大切な人との安否確認の方法を決めていますか?
まとめ:冷静な情報収集と日頃の備えを
津軽地方で広範囲に確認された「謎の音」。現時点では原因は特定されていませんが、SNSでの情報やコメントから、ソニックブームの可能性が比較的高いと考えられているようです。
しかし、断定はできません。
大切なのは、不確かな情報に惑わされず、公的機関からの情報を確認すること。
そして、今回の原因が何であれ、これを機に改めて自分や家族の「備え」を見直すことです。
不安を感じた方も多いと思いますが、日頃からの備えが、いざという時の安心につながります。今後の情報にも注意しつつ、冷静に行動していきましょう。
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